今日も絶好調に暇なので孫子の話です。
最近パワハラ・モラハラで、就活生や若手社員が嫌な思いをしたり、果ては自殺したりするので、そんな悩みのある方に送る孫子の言葉です。

非常に誤訳の多い孫子ちゃんなのですがちゃんと読めば、助けになります。

やっぱり誤訳から見ます。
01 孫子曰、兵者國之大事。死生之地、存亡之道、不可不察也。

孫子曰く、兵は国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざる可からざるなり。

計篇 … 武経本では「始計第一」に作る。
兵 … 戦争。
大事 … 重大事。竹簡本では「大事也」に作る。
死生之地 … 国民の生死を決めるもの。
存亡之道 … 国家の存亡を左右するもの。「道」は、分かれ道。
不可不察也 … 慎重に検討しなければならない。
(Web漢文大系より引用)

何が誤訳なのかと言えば、「兵」を「戦争」と訳していることです。孫子はリアル戦国ビジネス書だったので「兵」は「兵士」のことなのです。そうで無ければ読む人が大混乱すること必至です。

よって、私が意訳します。
孫子曰、兵者國之大事、死生之地、存亡之道、不可不察也。

-意訳-
兵士っていうのは国にとって大事な物だから、兵士の生死がかかっていたり、兵士の存亡がかかっていたら、それを察することをせずにはいられない。と孫子は言いました。

国(会社)というのは兵士(社員)ファースト(小池百合子風)でなければならないのです。そうで無ければ、国(会社)の体裁を保つことが出来ません。(当たり前。)

そして、孫子ちゃんはこうも言っています。これは誤訳が少ないので、例を出さずそのまま意訳します。

將聽吾計、用之必勝、留之、將不聽吾計、用之必敗、去之、

-意訳-
将軍が自分の計略を聴いて、(自分の)計略を使ってくれれば勝つので、そこに留まります。将軍が自分の計略を聴かないで、(他人の)計略を使ったら必ず負けます。よって、そこから去ります。

孫子はスーパー自信家なので自分が頑張って考えた計略を将軍(上司)が使ってくれなかったら、さっさとそこ(会社)から逃げます。すぐに別の上司や国を探します。

パワハラ・モラハラで自分を会社の色に染め上げよう等というのは論外です。

そんな会社すぐに辞めましょう。どうせ続きません。
給料が安くて世間体が悪くても楽しい仕事はあります。


あなたが欲しいと言って採用したからには、会社は、あなたの事をそのまま活かすべきです。

私が愛する孫子は大概の場面で勝ちにいけます。少なくとも負けません。

☆(ゝω・)v 頑張っていきまっしょい!


○参考資料
https://origamijapan.net/origami/2018/02/11/sonsi-hyouhou/

https://kanbun.info/shibu02/sonshi01.html

https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiwatarireiji/20200413-00172999/

コメント

もりのいずみ
2020年5月17日14:39

国文科卒ですが、恥ずかしながら孫子は全く読んだことがなく、昨日、今日と孫子のお話、大変面白く読ませていただきました。
本で読もうと思ったら、何がおススメでしょうか?いろいろあるようなので・・・
これからも楽しみにしています。

Raue
2020年5月17日15:33

孫子に関してはろくな本が無い(孫子であると言われている孫武の実在が疑わしい、ということもあまり書かない)ので、Wikipediaの

孫武
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E6%AD%A6
孫ピン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%AB%E3%83%94%E3%83%B3
の話を、「現状維持」「弱い国の人」「逃げ足が速い」「少し腹黒い」というキャラクター設定で、あとは、
https://origamijapan.net/origami/2018/02/11/sonsi-hyouhou/
を気合い入れて[「一章、計編」だけ読むと良いと思います。読み下し文をWebの中国語辞典で調べながら読むのが良いと思います。短いですし、孫子のポリシーが書いてあります。
他の章を勧めないのは個別具体的なことしか書いていないからです。

孫子の基本線的な計略は、「挟み撃ち」「相手の補給線を伸ばす(絶つ)」「分断する」「一対一(味方が多いに越したことは無い)の状況をつくる」です。

これを理解すると、スポーツでも会社の争いでも病気との闘いにも勝つことは出来なくとも、時間稼ぎできます。非常に便利ですね。

中国の思想家の中で最も実践で役に立つのではないかと思います。

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