私が大学に通っていた頃「はしか」の若年層への流行があり、しばらく休講期間が続きました。

大学が再開した後「公衆衛生学(感染症の授業です)」が「講師の病気のため」さらに一日休講になりました。

翌週、講義は開かれましたが講師の先生(どこかの会社で産業医をしていました)は咳をゴホゴホしていました。マスクもしています。

先生は言いました。「私は百日咳になりましたが、今日、講義をしないと単位を認定できないので授業をします」
そう、大学の単位は単位を認定するための必要コマ数が決まっていて、その日に授業しないと学生5、60人の単位を認定できない大ピンチだったのです。しかも教室は、今風に言えば「三密」状態です。

先生は「できるだけ離れて下さい」と言いました。
みんな結構、離れましたが、私は「目が悪いので一番前で授業を受ける派」だったのです。
ギリギリまで前に座りたいので、私は計算しました。

物理学的に重力を考えなければウイルスの濃度は距離の3乗に反比例する。重力を考えても、上に飛んだウイルスは下に落ちて濃度が上がるかもしれないけれど、自分の口や鼻の高さに飛んでくるウイルスが下に落ちていくので大体変わらない。

そんな理屈で先生から3~4mくらい離れて座りました。これくらいで充分だと思いました。先生は授業中ずっと咳をしていました。
私は授業の後に手洗いしました。

「ウイルスの濃度は距離の3乗に反比例する」
と、言うのは具体的に言うと1m離れているときの濃度を1とすると、
2m離れると1/8に、3m離れると1/27に、4m離れると1/64にと、どんどん凄い勢いで薄まっていきます。


百日咳は飛沫感染です。今回の新型コロナウイルスと一緒です。
百日咳の濃厚接触者への感染率は80%です。多分、今回のコロナと同じくらいです。


結果、私は百日咳になりませんでしたし、単位ももらいました。
(∩´∀`)∩わ~い♪

そんなわけで皆さんにおかれましては、マスクをしないで咳をしている人を見かけた場合は、怒ったり、マナーが悪いと思ったりするのでは無く、適切な距離を取って対処して下さい。直撃はさすがに諦めて下さい。
今の時期、花粉症の可能性だってかなりあります。

5m以上も離れれば充分です。(1/125以下になります。)
10m離れると1/1000になるので、もはや全く関係ないレベルです。


おしまい o(*’∀’*)ノ))

○参考資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E6%97%A5%E5%92%B3

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/pertussis/

コメント

まるこ
2020年4月1日16:03

数字で示して頂くと「なるほど〜」と納得出来ますね。
しかし直ぐに物理学を応用して計算出来る能力の高さに脱帽です。
人と距離を取る。「ゴホンと聞こえたら5メール」そう覚えますね。

Raue
2020年4月1日17:36

コメントありがとうございます。
全くうつらないとはさすがに言いませんが、人と距離を2mくらい取っておいて、くしゃみや咳でちょっと離れるようにするだけで、かなり安全になります。
お喋りをしている人たちを見ても「距離を取っておけばいいんだな」と、思うだけで気が楽になります。

ピークをずらしたり、いきなり集団感染を頑張って数えたりするためまともな統計がとれませんが、普通に流行するより長期戦になるので、気を楽に構えるのがベストです。

↓和歌山県↓によると、咳・くしゃみの飛散距離は2~3mとのことですが、風向きなどを考えると少し距離を取るのが良さそうです。

誤情報拡散防止のためurl書き込みが規制されているので、Googleで検索できるキーワードを載せておきます。

『咳 飛散距離 和歌山県』

咳エチケットのページです。

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