さて、三人称単数の”they”についてご存じでしょうか?
 普通の人は三人称単数はheかsheしか知りませんが、現代英語においては、それに加えてtheyが存在します。広くLGBTsあるいはLGBTqを指すのですが、私としては色々な問題を感じていまして、これを、そのまま『ゼイ』と翻訳してしまうことに、危惧を覚えています。
 なぜかというと、根本的にtheyと言う言葉がheとsheの直線上に乗っていない、明後日の方向を向いている言葉だと思うからです。
 結局、欧米人の男女はLGBTsの問題を自分とは関係の無い、別枠の問題として捉えていると、them=LGBTsの構図は示しているのです。

 その一方、日本では古来、女装、男装、男色、等々は当たり前(日本人的には、歌舞伎や宝塚歌劇団は普通)だったのです。
 明治政府発足にあたり、その日本的な文脈を分断してしまったのです。
 いわゆる、人間の『生産性』を考えてしまったのです。個人の問題に踏み込みすぎです。

 私としてはthemの概念は、「とても便利だが、もっと身近な問題だ」という強い意識があるのです。

 そこで、無理矢理に翻訳します。

   『彼々(かれかの)』です。

 ”彼氏”と”彼女”を単純に足しただけの造語ですが、当事者意識の薄いtheyより遙かにマシです。
 オノマトペとしても、まずまずの感じがします。
 これが流行ったら、自分もたいしたものだと思います。流行語大賞には是非呼んで下さい。訳の分からん人を呼んだら怒ります!

 よりよい言葉があれば皆さん考えて下さい。翻訳するのは、LGBTsあるいはLGBTqを理解するために、非常に重要なことです。
                             記2020/02/09
○参考資料
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1909/26/news064.html
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53760

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